センター概要

パンフレット
(2025年7月版)
年報2023-2024年度版

水環境工学研究センターは、2000年4月に「水環境制御研究センター」として設立以来、持続可能な水環境の実現という社会的課題と期待に応えるため、微生物生態学などの基礎科学と水処理工学などの実学の融合・連携に基づく多様なアプローチで先端的水環境制御技術の開発研究を進めてきました。
2019年7月からは、水質制御技術・素材部門、水システム管理部門、国際水環境部門の3部門体制となり、化学生命工学や社会基盤学、材料科学など、より幅広い分野の学内の水関連研究者と連携しながら研究と教育を推進しているところです。また、2024年3月に設置された国際下水疫学講座では、産学連携による開発技術の社会実装を目指して活動を進めています。さらに、2024年10月には信州大学/東京大学連携分室を設置し、信州大学と連携することで水分野での先鋭的研究の融合を目指しています。
また、アジアを中心に展開している水分野の国際協力、人材育成、国際会議の開催などの活動についても国際的な認知が進んできており、今後も国際的な水環境工学の研究ハブを目指して、研究教育活動を推進してまいります。
今後とも、本センターの活動をご支援賜りますよう、お願い申し上げます。

News & Topics一覧を見る>

2025/10/22
[おしらせ] 水環境工学研究センター年報の発行 本センターの2023-2024年度年報が完成し、センターHP に掲載しました。2025年度の業績(随時追加)や過去の年報もセンターHPに掲載しておりますので、合わせてご覧いただければ幸いです。
2025/10/20
[イベント] 令和7年度 水道技術ワークショップ(RECWET, 春日特任准教授)

春日郁朗准教授(先端科学技術研究センター/都市工学専攻/RECWET国際下水疫学)が実行幹事の1人となり、東京大学RECWETと、上向流式生物ろ過処理を実際に導入したり、導入を検討している事業体である東京都水道局・北九州市上下水道局・下関市上下水道局とで、水道技術ワークショップを北九州市で開催し、本学、および各水道局から40名ほどの参加がありました。
1日目(2025年10月6日)の講演会にて上向流式生物ろ過処理に関する各事業体と春日特任准教授からの話題提供があり、2日目(同7日)には北九州と下関の浄水場の視察が行われました。これらは10月20日の水道産業新聞に詳細が掲載されました。
ワークショップ詳細

2025/10/10
[活動] 国際紫外線協会IUVAでの活動(小熊教授)

小熊久美子教授(国際水環境)が2025年9月9日付で、国際紫外線協会(International Ultraviolet Association, IUVA)の次期会長に選任されました。欧米以外からの会長は初の快挙とのことです。
IUVA理事会メンバーリスト 画像:IUVA LinkedIn より

また、7月7-8日に国立シンガポール大学で開催された 2025 IUVA Asian Pacific Regional Symposium ではプログラム委員の委員長を務め、その レビュー を国際紫外線協会の公式出版物である UVSolutions に寄稿しました。
● Kumiko Oguma (2025) Reviewing the 2025 IUVA Asian Pacific Regional Symposium, UVSolutions, Quarter 3, 46-47.

2025/10/09
[研究業績] 日本赤十字社との医工連携による論文発行(小熊教授)

小熊久美子教授(国際水環境部門)と日本赤十字社は紫外線C(UVC)発光ダイオード(LED)照射後の血小板の品質を調査し、その論文がTransfus. Med.誌よりオンライン発行されました。UVC-LEDは、輸血用血液製剤への細菌汚染の潜在的な解決策として注目されています。

● Tomoya Hayashi, Yoshihiko Sakurai, Yoshihiro Fujimura, Kumiko Oguma, Yuichi Mishima, Fumiya Hirayama, Yoshihiko Tani, Yoshihiro Takihara, Takafumi Kimura (2025) Quality of platelet concentrates after three-day storage following 265 nm ultraviolet C-light-emitting diode irradiation, Transfusion Medicine, Early View, 1-8.
https://doi.org/10.1111/tme.70025
2025/10/08
[受賞] 世界で最も影響力のある科学者トップ2%(加藤名誉教授・北島特任教授)

米国スタンフォード大学とエルゼビア社が作成した、科学分野で影響度の高い科学者を特定する「標準化された引用指標に基づく科学者データベース」の最新版が2025年9月19日に更新・公開され、当センターの現メンバーからは加藤隆史名誉教授(信大/東大連携分室)と北島正章特任教授(国際下水疫学講座)が「生涯(career-long)」および「単年(single recent year)」* の両方の区分に選出されました。

● 加藤隆史名誉教授(Chemistry - Polymers, General Chemistry分野)
 生涯・単年ともに2019年版/Vol.1より連続選出
● 北島正章特任教授(Biomedical Research - Environmental Sciences, Microbiology分野)
 生涯は2024年から2年連続、単年は2021年から5年連続選出

この科学者リストは、22の科学分野と174のサブ分野において、5本以上の論文を発表した世界中の科学者を対象にしています。エルゼビア社が提供する抄録・索引データベースScopusの情報に基づき、各サブ分野で被引用数の上位2%に該当する研究者が選出されました。本リストは「世界で最も影響力のある科学者リスト」と言われています。

* 2024年の被引用回数に基づく